今月のJivamukti Yogaのテーマは“Self-inquiry” 自己探究
今月のマントラ
om bhūr bhuvaḥ svaḥ,
tat savitur vareṇyaṁ
bhargo devasya dhīmahi,
dhiyo yo naḥ praćodayāt.
om;宇宙, 神,全ての存在
bhūr;物質的な世界
bhuvaḥ;中間的な世界,心の世界
svaḥ,;天界・神々の世界
tat;至高の真我
savitur;万物のみなもと
vareṇyaṁ;礼拝するにふさわしいもの
bhargo;輝き、精神的なきらめき、英知を与える光
devasya;神の真理
dhīmahi,;私たちは瞑想します
dhiyo;知性(ブッディ)
yo; その〔知性の〕
naḥ;私たちの
praćodayāt;照らしますように
Earth, Space, Heavens. We meditate on the divine light of the radiant source.
May that inspire our hearts and thoughts.
Interpretation: Manorama
地球、宇宙、天国。
私たちは鮮やかに輝く神聖な光について瞑想します。
それが私たちの心と思考に輝きをもたらすように。
解説:マノラマ
人は色のついた心のレンズを通して人生を見ます。
それぞれの判断基準で世の中を捉えようとし、また他人にも押し付けようとします。
しかしその基準は皆同じでは無いので、結果として対立や分裂を生みます。
またその判断基準は、それぞれの心の中にあるもの(感情・経験・欲)よって左右されるので、ある部分では正しいが、すべて部分的にしか真実ではありません。
古代物語の盲人の象の話の様に物事の全体像・本質を正しく捉える事は出来ないのです。
ー 1つの感覚器官、「触れる」ということだけで象を描写しようとした。
象の足に触れた男がそれを柱としてとらえていました。
尻尾に触れた二人目は、ロープのようだと言った。
胴体に触れていた三人目の男は、それが太い木の枝のようだと思った。
耳に触れた人はそれを大きなファンととらえ、牙に触れた人はそれが固いパイプだと思った。
象の特定の部分に触れた人は皆、象を知っていると思っていました。ー
自己の性質についても同じことが言えます。
私たちが自分の心と知性を使って自己を理解しようとするだけでは、常に一部です。
完全な真の知識を得るには、最も内側にある経験を偏りなく探究することで、心と感覚を超えなければなりません。
これは自己の科学と見なすことができます。
それは自己知識の科学であり、外界のものと自己を結び付け、現実と人生を理解しようとするのではなく、心を内側に向けて探究していくべきです。
「私は誰ですか?」という質問が自己探求の始まりです。
よく「この心と体が私です」、「この心と体は私のものです」と言いがちで、心・感覚・体を自分だと勘違いします。(ahamkāra)
私たちの人生はこれに基づいてしまっていますが、それは正しいですか?
主語である「私」は、「これ」になることができますか?
私たちは皆、「私はこれです!」と言います。
そうすることで、私たちは対象を特定し、対象と混同してしまっています。
主体を客体にすることはできません。それらは光と闇のような反対の性質のものです。
ですが自己ではないもの、感覚や精神や体、自我を取り除くというのは誤った知識です。
これは聖書が無知とよんでいるものです。
この無知を取り除く唯一の方法は、自己の真の知識を得るために努力することです。
本当の“自己“は、皆同じ完璧なthatであり、そこに気づくことがすべての全ての生命への思いやりと愛に繋がり、争いに終止符を打つのです。
その為の最初のステップはまず心の浄化を行い、そしてヨガの実践によりサトビックな状態になる事で、自己の性質を区別する能力を身につけることです。
これには、非暴力、謙虚さ、感覚の制御、そして体の健康の維持が含まれます。
これらはすべて「ヨガの実践」であり、不可欠です。
心が非常に純粋で平和になり、内向きになってから自己探究をはじめます。
感覚・体・心のそれぞれを「自分の中で見ている主語は何か」を順番に見ていくと、本当の自己にたどり着けると思います。
その自己とは全知全能普遍的で、誰の中にも平等にある究極に純粋な意識。
この理解は自然とすべての存在への思いやりと愛につながります。
それは分裂と対立の終わりになります。これがすべてのヨガの目的です。
Jivamukti Yoga focus of the month March,2021より
今月は「自己探究」
「私は誰ですか?」
と問いかけ考えてみてください。
私は名前です。←名前と私を結び付け
私は姉です。私は日本人です。私は・・・・・
こうして全て外界のものと結び付けないと説明したことがないかと思います。
今月は自分の内側と向き合う時間を是非作ってみてください。
本当の私とはなんなのか。
外向きになっている気持ちを内側へ向けて、観察する。
そういう実践を心掛けてください。
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